当クリニックでは、原則16歳以上で、自発的な治療意思をお持ちの方を対象に、うつ、不安や不眠をはじめとする様々な精神的・心理的なお困りごとに対応いたします。
見立ての重要性
当院の診療では“見立て”を非常に重要視しております。
見立てと診断は同じではありません。同じ病気と診断された人であっても、それぞれの方がそれぞれに固有の生活史をお持ちです。そこには実に多種多様な背景・ストーリーがあり、現在の問題がその方にもたらす影響や意味合いも当然変わってきます。
診断基準に則って病気の診断、単なる分類のみに目を向けるのではなく、目の前におられる方を一人の人間として、なるべく多面的な観点で理解し、問題に対する方針を立てることが“見立て”であり、いわば“治療の設計図”のようなものです。
より的確な見立てのために、特に初診時にはゆっくりとお時間を頂き、これまでの生活史、現在の問題や未来のヴィジョンなどについて、細々とお話をお伺いすることがあります。それを煩わしいとお感じなる方もおられるかもしれませんが、ご理解ください。
治療を進める中で新しい情報が加わり、それまでの見立てが変更となることもあります。治療の主役は患者さんですので、受診の際には普段気になっておられること、お気付きの点等につき、どうかご遠慮なさらずお伝えくだされば、見立てに役立ちます。
一口に“治療”といっても、その進め方は実に様々です。特定のカウンセリング技法(心理療法等)が薬物療法よりも有効な場合もありますし、逆に薬物療法が第一選択となる場合もあります。一様に万能な治療法は存在しませんので、可能な限り話し合いながら治療の方向性を定め、共有して治療を進めてゆきます。
こころの病気を知る
正しい情報を知ることはとても大切です。
国立精神・神経医療研究センターが作成した「こころの情報サイト」 (外部サイトに移動します)では代表的なこころの病気(うつ病、双極性障害、不安症、不眠症、強迫性障害、PTSD等)や利用可能な制度等についての豊富な情報にアクセスすることができます。